記事内に広告が含まれています

塁審の構え方!ジャッジに至るまでの基本動作及びジェスチャーを解説!

審判の基本動作

少年野球に関わっていると、お父さんは塁審を頼まれることがありますよね。

実際にグラウンドに立って審判をすることになれば、やはりカッコよくしたいものですね。

チームの選手たちや監督・コーチ、特に自分の子供はお父さん(審判)の姿を見ていますからね^^

そこで、まずは基本となる塁審の構え方、ジャッジに至るまでの塁審の基本動作やジェスチャーについて、私の体験談も交えてお話しますね。

塁審の構え方(セットポジション)

塁審の構え方を別名でセットポジションといいます。

余談になりますが、ピッチャーの投球フォームみたいですね^^

塁審の構え方には2種類あり、ランナーがいない場合とランナーがいる場合で構え方が変わります。

各塁にランナーがいない場合

立ったままで膝を少し曲げ、いつでも打球に対してスタートできる姿勢で立ち、打者に正対して構えます。

これをスタンディング・セットポジションといいます。

各塁のいずれかにランナーがいる場合

役割の(主に任せられた)塁にランナーがいなくても、下図のようにセットの姿勢で構えます。

これをセットポジションといい、3名の塁審が同じ姿勢で構えるんですね。

この場合、1塁審と3塁審はピッチャーに正対し、2塁審は打者に正対して顔をピッチャーの方へ向けます。

各塁審が構えるタイミングとしては、ピッチャーがボールを持って、プレート(投手板)に触れる時点になります。

これは、ピッチャーのボーク(規則違反)を見逃さないようにするためであります。

仮にボークがあった場合には、塁を占有している塁審に限らず、球審を含む4審判員の誰からでも宣告ができます。

続いて、各塁審はボールを持ったピッチャーから目を離さず、ボールがリリースされたら胸を打者の方へ回すように向け、ホームプレート(打者側)に視点を移します。

ここで、もう少し詳しく順序を追って、セットポジションの構え方についてお話しますね。
1.膝を軽く曲げる(腰は曲げない)
2.両手を膝または太ももの上に置く(両脚の内側に置かない)
3.頭を上げる(頭を落とさない)
4.背筋を伸ばして、肘を真っすぐにする
5.肩の力を抜き、リラックスした状態を保つ
6.機敏に動けるように重心を前に置く

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

塁審のジャッジに至るまでの基本動作

塁審で一番大事なことは、‘止まって見ること’です。

そのためには、プレイの状況を見極め、少しでも早く、‘止まってジャッジできる体制’をとることなんですね。

よく誤審が起こるのは、動きながら判定をしてしまうことで、ほぼ大半を占めていますよ。

そこで、塁審として確実にジャッジするための基本動作を順序立ててお伝えします。

主にマスターする基本動作は4つになります。

1.Go(ゴー):ジャッジする場所へすばやく移動する

2.Stop(ストップ):ジャッジする場所で止まる

3.Look(ルック):上述したセットポジションのような姿勢で構えてプレイを見る

4.Call(コール):ジェスチャーに合わせて、一呼吸置いてから判定する
判定する際に、ジャッジの内容によっては「ノーボイス(声を出さずにジェスチャーのみ)」の場合があります。

この基本動作は、野球選手でいうところのキャッチボールに当たります。

審判に必要な動きが全て網羅されているといっても過言ではないです。

だから、この動きはプロ野球や高野連の審判であっても、繰り返し反復練習し、常に身体に覚え込ませるんですね。

球審に関しても同様の基本動作であり、その他にピッチャーの投球に対する判定など、別の役割も持っています。

詳しくは下記の関連記事を参考にしてみてくださいね。

関連記事:「球審 動き 判定 」

塁審のジャッジにおけるジェスチャー及びコール(発声)

塁審がプレイをジャッジする際に、ジェスチャーに合わせてコールします。

プレイによっては、ジャッジのみでノーボイス(無発声)の場合があります。

理由としては、コールが選手に誤って伝わることで、勘違いしてプレイを中断させてしまうことを避ける目的があります。

基本的なプレイに対する塁審のジャッジについて、ジェスチャー及びコールを下表・下図にまとめてみました。

アウト・セーフ関連のジェスチャー及びコール

項目 ジェスチャー コール
アウト 右手で拳を作り、右肘を90度に曲げ、ドアをノックする格好で、コールする。
 ※親指を立てない
左手はお腹の上で、ベルトに平行して置く。
He’s out.
(ヒズアウト)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
セーフ ルックの姿勢から身体を起こし、手のひらを下に向け、両手を前に突き出したところから大きく横に広げながら、コールする。 Safe.
(セーフ)
セーフ
(タイミングはアウトだが、野手の足がベースから離れた場合)
セーフのジェスチャーとコールの後、野手の足が離れた方向に両腕を大きく振りながら、コールする。 Safe, off the bag.
(セーフ、オフ・ザ・バッグ)
セーフ
(タイミングはアウトだが、①完全捕球ができていない場合、②落球した場合、③タッグできなかった場合)
セーフのジェスチャーをオーバーアクションし、コールも強調する Safe,Safe.
セーフ、セーフ
(①Safe. Juggle the ball.
②Safe. Drop the ball.
③Safe. No tag. Safe.)
各場合によりコールの仕方があるが、簡単に考え、セーフを2回コールし、2回目を1回目より強調して大きな声を発する

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
キャッチ 右手で拳を作り、右肘を90度に曲げ、ドアをノックする格好で、コールする。
 ※親指を立てない
左手はお腹の上で、ベルトに平行して置く。
Catch.
(キャッチ)
ノーキャッチ 手のひらを下に向け、両手を前に突き出したところから大きく横に広げながら、コールする。 No Catch.
(ノーキャッチ)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕
ライン付近の飛球について、野手がその飛球に触れた場合には、まず先にフェア地域であるのか、あるいはファウル地域で触れたのかを確認します。

そして触れた方を指さして、腕を地面と平行に出し明示します。

その後、プレイの状況を確認して、キャッチ、ノーキャッチあるいは“ファウルボール”の判定をします。

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
インフィールドフライ(シグナル) 右手を胸に当てる。
(インフィールドフライのケースであることを4審判員で確認し合う)
無発声
インフィールドフライ 右手の人差し指で上空を指差し、コールする。 Infield fly.
(インフィールドフライ)

(※球審の場合は
Infield fly. Batter is out)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

試合進行関連のジェスチャー及びコール

項目 ジェスチャー コール
フェア 右手または左手の甲を上にして、人差し指でフェア地域を指差す。腕は胸の高さあたりで真っ直ぐに出す。 無発声

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
ファール 両手を挙げてバンザイのような姿勢で、両腕をやや広げる。※ライン際の打球に対しては、ラインをまたぎ、フェアあるいはファウルの判定を行う。 Foul ball
(ファールボール)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
タイム 両手を挙げてバンザイのような姿勢で、両腕をやや広げる。 Time
(タイム)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
ボーク 右手で投手を指差す。 ※球審は発声するのみで、特に動作はしない。 That’s a balk
(ザッツ ボーク)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
エンタイトル・ツーベース タイムをかけた後、人差し指と中指を立てて右手を高く上げる。 Time.Two base
(タイム ツーベース)
ホームラン 人差し指を立てて右手を高く上げ、腕を時計回りに数回まわす。 無発声

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

妨害関連のジェスチャー及びコール

項目 ジェスチャー コール
ランナーの守備妨害 妨害発生の瞬間、タイムをとる。守備を妨害したランナーを右手で指差してコールする。 Time.
Interfere.
Runner is out
(インターフェア  ランナーアウト)
(※バッターの場合、球審は
Time.
Interfere.
Batter is out)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
走塁妨害
(オブストラクション(a)項)
ただちにタイムをとる。走塁を妨害した野手を右手で指さしてコールする。さらに、妨害を受けたランナーに対して、右手で指さし、進塁する塁へ指を移動させる。  Time.
Obstruction.
(タイム  オブストラクション)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕

項目 ジェスチャー コール
走塁妨害
(オブストラクション(b)項)
走塁を妨害した野手を右手で指さしてコールする。すべてのプレイが一段落してからタイムをとる。
その後、妨害を受けたランナーに対して、右手で指さし、進塁する塁へ指を移動させる(※ランナーの不利益を取り除くよう適切な処置をとる) 
Obstruction.
Time.
(オブストラクション タイム)

〔審判メカニクスハンドブック引用〕
走塁妨害には2種類あり、(a)項あるいは(b)項の適用があります。

実際にはプレイ中に、ほとんど発生しません。

したがって一度に覚えようとせず、本試合や練習試合をたくさん見る中で、そういった場面が発生すれば、少しづつ学んでいけばいいと思いますよ。

オブストラクションの(a)項あるいは(b)項について、詳しくは下記の関連記事を参考にしてみてくださいね。

関連:走塁妨害

まとめ

基本となる塁審の構え方、ジャッジに至るまでの塁審の基本動作についてお話しました。

また、塁審のジェスチャー及びコールについて、あらゆるプレイの場面を想定してお伝えしました。

今回、塁審の基本を解説しましたが、実場面で活かされることを期待しております。

本試合や練習試合を多く経験し、より一層、チームに貢献されることを願っております^^

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました